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~しなやかに したたかに~  乳がんとのお付き合い
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GWの谷間の日、車を運転しての出勤途中に膝の後ろに違和感を覚えた。何か・・・ある!!気温が一挙に下がった気がした。余程Uターンして病院へ行こうかと思ったが、年間で5本の指に入るぐらい仕事が忙しい日だったので辛うじて思いとどまり、動揺しながらも車を走らせた。職場の駐車場に入った途端に・・・動けなくなった。
 
激しい動揺が納まると、少し頭が働くようになってきた。
 
・そもそも最初に膝の後ろのリンパ節に転移するなんて珍しすぎるようだ。
・2~3週間前に経過を診て貰い、その時に血液検査もしている。その後連絡がないということは、腫瘍マーカーなども大して異常がなかったのだろう。
・もともと乳がんは進行が遅いといわれている。もしこれがリンパ節転移だとしても、今日や明日に急いで病院に行くこともないだろう。しばらく様子を見て連休明けでも遅くないだろう。
 
・・・ということは今の段階で不確定なことを思い悩んでも精神衛生上良くないだけだ。とにかく今日は、しなければならないこと(仕事)をきっちりするのが最善のようだ。そこまで思い至ったところで、両手で2、3回頬を叩いて気合を入れ、職場に向かった。
 
駐車場に入ってから約20分が過ぎていた。ある程度の覚悟はしていたつもりなのに、たかだか腫れ物一つでここまで動揺してしまったのは修行が足らないとしか言いようがない。
 
GW後半も「不確定のことを思い悩んで暗くなるより、楽しむ時は楽しもう」というスタンスで過ごし(もちろん休暇を満喫して)、病院に行ったのはGWが明けた次の週だった。
 
予約なしの診察だったが、週の半ばのためか思ったほどの混雑ではなく拍子抜けするほどだった。医師に「安心したくて来ました」と思わず本音を言ってしまう。診察の結果は「ガンとは関係ないでしょう」とのことで、「これで良いですか。安心できますか?」と確認される。もちろん、それが聞きたくて来たのだ。死刑囚が恩赦になった気分ってこんな感じだろうか?
 
執行猶予はまだまだ続いている。これからも何度かこんな思いをするのだろうな。。。
 
後日、親しい友人にこの”スリリングな日”のことを話すと、「その日、よく仕事をする気になったものだ」と呆れられる。う~ん、言われてみるとそうなのかな。もっと考えてみると、「死」を感じたとき、あとに残す親の介護や娘の将来については心配になった。けれど、自分自身の生き方について「悔いが残る」「これでは死んでも死にきれない」という意識は全くない。結局、私は今幸福なのだろう。
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通っている病院は桜並木に面している。病院の前を流れる川に沿う道の両側から、桜の木が枝を伸ばしてアーチをつくっている。今月の診察の日は、ちょうど桜が満開で桜色のアーチを通り抜けて病院へ着いた。(かなり贅沢な環境かもしれない)
 
非常に良い気分で病院に着いたのだが、外来はかなり混んでいた。待ち時間も長くなりそうだ。持参の音楽を聴きながら、読みかけの文庫本を開く。バッグにはもちろんペットボトル。時間に追われる毎日の中で、数少ない長閑な時間だ。
 
欲を言えば、呼び出し用の・・・何て言えば良いのだろう・・・ポケベルのようなものを持たせてもらって、自分の順番まで「あと*人」と表示してもらえば有難い。そして2~3人前になったら呼び出してもらえるともっと有難いのだけれど。
 
今日の診察も特記事項はなく、穏やかに済んだ。このまま何事もなく執行猶予期間が過ぎてくれますように。。。
外来も何回目の受診になるだろう・・・
 
診察を待つ間に偶然、、入院中に同じ病気で同じ部屋にいた方に出会った。現在の悩みは2人とも同じで「肩や腕の重い痛み」で、そのことで結構盛り上がった。
 
やがて診察の順番になると、「生活の質」を尋ねられる。確かに、多少の痛みや一部の皮膚の感覚がないこと、ちょっとムリをすると(自分では”ムリ”とも思っていないようなことで)腕が浮腫むのは気になる。けれど、気になることを差し引いても「生活の質」病気になる前より良くなっていると思う。
 
例えば2年前の私は”女を捨てている”に近い状態だった。もちろんそれなりに外見は整えて出勤するが、外見を整えることに楽しみや喜びを感じることなく、逆に時間を取られることを煩わしくさえ思っていた。昔は自分に似合いそうな物を探したり、服や小物の組み合わせを考えたりするのは、とても楽しい時間だったのに。
 
今は、昔と同じように「外見を整えること」を楽しむ自分がいる。同様に、日々の生活を病気になる前より「楽しい」と感じている自分がいる。どうしてそう感じるようになったのかよくわからないけれど、間違いなく病気がその分岐点になっている。
 
だから「生活の質は満足できている?」と尋ねられたとき、思わず「最高ですヨ」と答えていた。ほんの数分前まで待合室で「腕が痛い」「動きにくい」と散々愚痴っていたのは誰かしら?自分でも呆れてしまった。
1年前のこの日は術後2週間余りで、腕も肩も重くてだるかったな・・・と、思い返しながら外科の診察を待っていた。
さすがに1年経つと傷跡もかなり盛り上がってきて、お肌の色も殆ど他の部分と変らない。けれど(どうしようもないことだけれど)上腕の感覚の鈍さにはまだ慣れていない。やはり少し無理をすると腕が浮腫んでくる。
さてこの日の診察は、珍しく血液検査の結果を待ってあらためて医師の説明を聞くということになった。何のかんの言っても再発を恐れているので少々びびったが心配したことではなかった。急激に体重が増えてしまったので説教されただけだった。
見た目ではなく、乳がん経験者には体重の増加はイケナイことらしい。というのは脂肪からも女性ホルモンが出るからで、これが新しい乳がんを作り出すことになりかねない。とてつもなく高いリスクを負うものではないようだが、やはり余分な脂肪はつけない方が良い。
 
わたしはストレスが溜まると「食」に走ってしまう。それも一緒に行く相手がいないので外食ではない。夜(子供が寝てから)ワインかカクテル缶を開けて、ごそごそツマミになりそうなものを探し(又は作り)一人酒宴を開いてしまうのだ。といっても、病気以来アルコールの代謝が悪くなったようで、以前ほどの量ではない。これはあらためて言われるまでもなく、大変イケナイコトなので改善しなければならない。できるかなぁ・・・。それから週に何回かは昼休みに散歩することにしよう。
次回はまた2ヵ月後の受診になる。そのときまでに少し減量しておかなければ。
 
と殊勝らしく書いているが、実は昨夜もクリームチーズをネギ・カツオブシ・醤油で和えたものや、スモークサーモンのマリネなどをサカナにワインを美味しくいただいたのだ。
去年の今頃は身体の変調を感じながら、それがただならぬものであるということも何となく知って、病院に行くタイミングをはかっていた。今にして思えば、職場に気兼ねして受診を遅らせたのはアホだった。病気がわかる前は「自分が頑張らないと」と思い込んでいたが、自分が思っている以上に上司や同僚に恵まれていたのだ。それに気付かず、大変な面ばかり感じていたのはアホとしか言いようがない。
 
さて大抵の医師は乳ガンの術後、数ヶ月に1回は骨シンチなどもされるようだが私の主治医は全くその気配がない。退院後、血液検査を2回しただけで、今のところマンモやエコーさえ声がかからない。正直なところマンモは非常に痛いので、これ幸いと思っている。定期検診で触診する際も、どちらかというと術後の仕上がりを気にされているような口ぶりだ。
 
放射線後のお肌は殆どわからないぐらい元に戻った。場所によって、まだ少し茶色っぽく残っているが、よく言われるように照射部分のお肌の肌理が荒くなったとか、毛穴が目立つとか感じることもない。腋の下は今も色が濃く残っていて、見た目が非常に悪いが、胸の方は大丈夫だ。傷跡もかなり窪んでいたのが、随分盛り上がってきた。
 
ただ上腕の違和感などは相変わらずだ。これは慣れるしかないだろう。ちょっと右腕に負担をかけると痛みが出るけれど、普段から負荷をかけたりして鍛える方が良いのか、そういうことはせず大事にしておくのが良いか迷うところだ。無難なところで、ストレッチは心がけているのだが、ちょっと気を抜くとすぐ動きにくくなる。
 
けれど、自分が乳ガンになったということを忘れている時の方が多くなってきた。このまま穏やかに時が過ぎれば良いのに・・・と思う。次の受診は2ヶ月後、年末になる。
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